【横山験也のちょっと一休み】№.3211
ちょっとうれしいことがありました。
薮田先生の教室で「分数の紙」が大活躍をしたそうです。
フェイスブックに、授業への意気込みなども記されていて、”元気いっぱいの薮田先生”という感じでした。
「分数の紙」は、分数をその構造から考えて作り出した教材で、『「夢中で算数」をつくる教材アイディア集』にも載せています。
遊びに来ている子供たちのために、お母さんが羊羹を切って分けてあげるという、ショートドラマと組み合わせると、とっても面白く愉快な授業ができます。
もちろん、それ以上に分数の深いところまで学ぶことができる手作り教材です。
分数が、もし大して難しくない内容でしたら、「分数の紙」は生まれなかったと思っています。
1/4を「一分の四」と逆から読む子がいたり、5年生になっても1/2と1/8では、「1/8の方が大きい」と思ってしまう子がいたりします。
「一分の四」と読んでしまうのは読み方ですので、正しい読みを教えていけば、たいてい「四分の一」と言えるようになります。
でも、「1/8の方が大きい」と思ってしまう子には、数字の状態の分数を示しても、あまり効果がありません。数は記号ですので、大きさという量の感覚を会得するのには向きません。
量感を会得させるには、量を繰り返し見せることが必要となります。その「繰り返し見せる」時に非常に効果があるのが、教材なのです。
薮田先生は量感をつかめる「分数の紙」を手作りして授業を展開しました。効果的に子供たちに分数が届いたと推測できます。
『「夢中で算数」をつくる教材アイディア集』の第2集も発売されていますが、そこに「分数うちわ」を載せています。
こちらも分数の感覚を養える量の教材です。
こういう教材を使って、分数でズッコケる子が救われるようにしていただけたらと願う次第です。
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