北海道の横藤雅人先生の新刊です。
開口一番,「学級経営が難しい時代になった」とあります。さらに,「これまでの・・・教育のモデルが,時代に合わなくなっている」と述べています。
これは大変な事です。経験豊かな先生が,若い頃に学んできたことが,時の流れとともに次第に通じなくなるのです。
でも,これは,私が若い頃も同じでした。年配の先生方は,やっぱり「今の子は・・・」と言って,子ども達が変わり,世の中も変わり・・・と,その緩やかな大きな流れを感じ,グチをこぼすことがありました。
学校の外を見ても,似たようなことはあちこちに起こっています。わかりやすいのがお店です。新しいお店には人が流れますが,店構えを変えなかった所からは客足は遠のくのと同じです。
「時代に合った指導」が学級には大切なのです。
今という時代の子ども達とどう向き合ったらよいのか,横藤先生は「織物モデル」が大切と,「縦糸,横糸の絡め方」を学び実践することが大切と述べています。それにはどうしたらよいのか,それが詳しく,しっかりと書かれています。
そこから,野中信行先生は「縦糸・横糸の教育学」と「3・7・30の法則」「群れを集団へ」の3つが重要と伝えています。
内容も具体的に記されています。若い先生,学級経営に不安のある先生に,お薦めの一冊です。
そうして,一押しは,野中先生の「得意な話10個」のタイトルを教室に掲げておく,という実践です。これは際だって良いです。どう良いのかは,この本のp95をごらんになってください。そこを見て,ぴんと来る先生は,かなりセンス良いです。こういう実践をしている先生のクラスは崩すのが難しいと思います。
学級経営の基本的なことからハイレベルなことまで,かなりきちんとまとめられている本として,若い先生には左の藤本浩行先生の本も良いです。
こちらは,若い先生を指導する立場にある先生にも読んでいただきたい一冊です。