新しい単元に入ると,何かしらの新しい概念を学びます。
例えば,4年生の角の単元なら,「角度」という新しい概念を学びます。
2年生のかけ算なら「九九」という新概念を学びます。

こういう新しい概念を学ぶどこかで,「書く体験」をさせてみてください。
子ども達が,「勉強して良かった」と感想を持つようになります。

どんな体験かというと,次の2つを書く体験です。
1,新しい概念を使わずに書く。
2,新しい概念を使って書く。

例えば,角度でしたら,最初に角度を使わずにノートに書かせます。
「じゃんけんのチョキぐらい」
「滑り台の坂ぐらい」
「今曲げている先生の腕ぐらい」
こんな風に角度を書いたら,これは時間がかかりますし,不正確です。

続けて,角度を使ってノートに書かせます。
「20°」
「30°」
「100°」
あっという間にかけます。しかも,正確です。

こういう体験をさせてから,「角度を使わずに100も200も書くとなったら,どうですか」と聞いてみれば,たいていは「大変」と答えてきます。
「でも,数字なら?」と問えば,「簡単」と答えます。

基本的に,算数・数学は簡単・便利な方向へ進む勉強です。
それを利用して,ちょこっと「ビフォー・アフターを書く」ことで,「学んで良かった」と感じさせることができます。
これも,算数の大きな特色です。