三宅貴久子を語る会編著 16.6.24 発売
NHK放送教育、プロジェクト学習、総合的な学習、思考力育成法…子どもたちが深く思考するプロセスを大切に育てながら、多くの先進的な取り組みを牽引してきた小学校教師が三宅貴久子です。研究者達がこぞってその授業を観察し記録してきましたが、今回はじめてその軌跡が一冊の本にまとまりました。
まさにアクティブ・ラーニングの原型と言えるその実践を20年に亘り継続・深化させ、子どもたち一人ひとりと向き合って育ちを追及してきた名教師。彼女はまた、仲間や関係者を惹きつけ協力を引き出す才能にも恵まれていました。いま話題の教師の資質・能力を問い直す好適書です。
【もくじ】
はじめに ●大阪大学名誉教授 水越敏行
Ⅰ 伝説の授業実践
1章 関大初等部式思考力育成法――ミューズ学習
三宅貴久子のふりかえり……チャレンジ
●初等部創設の同志へ 関西大学初等部初代校長 田中明文
◆ミューズ学習が生まれるまで 関西大学総合情報学部教授 黒上晴夫
2章 学校放送番組を活用した実践――環境教育を中心として
三宅貴久子のふりかえり……先ず経験
●自称〝道徳のミヤケ〟を選んだワケ NHK 青少年・教育番組部 チーフ・プロデューサー 坂口 真
◆学校放送番組を活用した実践 大阪教育大学教授 木原俊行
3章 総合的な学習の時間の実践――交流学習を中心として
三宅貴久子のふりかえり……つながる
●当時のこと 1 岡山市立平福小学校卒業生
●当時のこと 2 岡山市立平福小学校卒業生
●切磋琢磨――教師も成長する授業づくり 江東区立南陽小学校校長 伊藤秀一
◆学校間交流学習の可能性 東北学院大学教養学部准教授 稲垣 忠
4章 国際理解学習・国際協力実践活動
三宅貴久子のふりかえり……みつける
●「マザー・ミヤケセンセー」を目指して NPO法人ニランジャナセワサンガ 山中章代
◆国際理解学習・国際協力実践活動 三宅実践からの提案 明治大学国際日本学部特任准教授 岸 磨貴子
Ⅱ なぜそれを成し得たのか
1 …日々の授業のこと
●継続は力なり 岡山市立津島小学校卒業生
●あの頃の学級 岡山市立平福小学校卒業生
2 …学級づくり・生活面の指導
●ともに歩んだ大切な盟友 岡山市立伊島小学校長 青山順子
3 …保護者との関係をつくる
●学校の母 関西大学初等部卒業生保護者
●あの頃の三宅先生と 岡山市立平福小学校卒業生保護者
4 …地域と連携する
●こんな先生がいるんだなあ 国際協力プロデューサー/学習ファシリテーター 中村健司
●三宅先生との連携 中国学園大学子ども学部准教授/岡山ユネスコ協会副会長 池田満之
5 …関係者を巻き込む&協力する
●巻き込まれて NHK BSプレミアム副部長 桑山裕明
●私の「巻き込まれ」体験 横浜市立桜台小学校校長 西尾琢郎
●「学ぶ楽しさ」を教えてくれる先生 福分堂代表取締役 村岡 明
6 …研究(実践)仲間を得る
●研究仲間として 1 おこめプロジェクト 江別市立東野幌小学校教諭 福士晶知
●研究仲間として 2 ルーブリック研究会 熊本市立西里小学校校長 菅 建二
7 …同僚との協働
●「まだまだこれからでっせ! 三宅先生!」 関西大学中等部・高等部国語科教諭 井尻 誠
●同僚・管理職として 関西大学初等部校長 田中達也
8 …研究を続ける
●共に研究して 鳴門教育大学大学院講師 泰山 裕
●研究する姿をみて 明星大学教育学部助教 今野貴之
●三宅貴久子と大学院 関西大学総合情報学部教授 久保田賢一
Ⅲ あらためて、三宅貴久子という教師を考える
◆三宅貴久子という教師を研究対象にした17年間 東北大学大学院情報科学研究科教授 堀田龍也
◆教師教育的視点から 日本女子大学教授 吉崎静夫
〈座談会〉ゆるぎない教育観と教師観、そして人柄
関西大学初等部教諭 石井芳生・七尾市立小丸山小学校校長 八崎和美
富山市立呉羽 小学校教頭 深井美和 |